Webサイトを効果的なマーケティングツールにデザインする

この記事はGagan Randhawa著「How To Design Your Website As Effective Marketing Tool」の抄訳です。
This article is a translation of "How To Design Your Website As Effective Marketing Tool" By Gagan Randhawa.

この20年のテクノロジーの進歩は、私達が毎日の生活の中でコミュニケーションを取り、買い物をし、人と関係を持つための全く新しい方法を生み出しました。インターネットの普及により、企業はコストの掛からない方法で顧客と関係を持つ方法を手に入れましたし、顧客の側もお気に入りの企業と簡単にコミュニケーションを取ることが出来るようになりました。

Webサイトを効果的なマーケティングツールにするには、サイトを訪れた人が求めているニーズを満たす必要があり、これが良いユーザビリティの基本コンセプトになります。もしWebサイトが目標としていることとユーザーのニーズが合っていない、もしくはWebサイトが顧客基盤を生み出していないとしたら、そのサイトをマーケティングツールとして生まれ変わらせるために再デザインすべきです。この記事では、その時に考慮すべき9つのポイントをご紹介します。

  1. 見かけからパフォーマンスへ
  2. コミュニケーションが不可欠
  3. コンテンツは簡単にシェアできるように
  4. 大事なものは無料であげよう
  5. ドリップ・コンテンツ・マーケティング
  6. 最適化されたランディングページを
  7. ビジュアル・マーケティング
  8. 理想的な顧客を惹き付けて、引き止める
  9. 尊敬と信頼を築く

1.見かけからパフォーマンスへ

constant contactによると、98%の零細企業はWebサイトを主要なマーケティングツールとして使っています。そのため見た目が良いだけでなく、マーケティング目標を達成するためのパフォーマンスが必要です。見た目ばかりを気にするのを止め、パフォーマンスに目を向けましょう。デザインに関する決定事項は、全てマーケティング目標に沿って決めるべきです。

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ビジュアルはWebサイトの重要なものであることは変わりませんが、それがパフォーマンスを生み出せないものであれば、そのデザインは捨て、もっと効果的なデザインを検討しましょう。

2.コミュニケーションが不可欠

Webサイトを作る時に一番大切なことは、そのサイトがどのようにユーザーとコミュニケーションをとるかということです。コミュニケーションは一方向か、双方向かもしれませんが、どんなデザイン要素もコミュニケーションをとっていることを意識しましょう。ユーザーとコミュニケーションをとりやすい基本的なデザイン要素は、次のようなものです。

  • タイトルとヘッダー
  • テキスト・コンテンツ
  • 画像
  • レイアウトなど

しかし、これらは全て一方向のコミュニケーションです。これらは企業のコンテンツや、その他Webサイトが言いたいことをユーザーに伝えますが、双方向のコミュニケーションを生み出すには、ユーザー側からもメッセージを発信できないといけません。双方向コミュニケーションのためのコンテンツは次のようなものです。

  • ブログコメント
  • お問い合わせフォーム・連絡先情報
  • ソーシャルメディア
  • レーティング評価やコメントなど

もしユーザーと良いにコミュニケーションをとることができたら、そのWebサイトは次のようなマーケティング効果を生み出すでしょう。

  • ブランディングを向上させる
  • バウンスレートを下げる
  • 売り上げや問い合わせを増やす

3.コンテンツは簡単にシェアできるように

コンテンツをシェアすることは、トラフィックを増やしてユーザーと会話を持つためのキッカケを与えてくれます。ユーザーがよく使っているソーシャルプラグインやツールを使うことは、そのコンテンツをマーケティングするのに役立つでしょう。Amazonでは次のようなオプションを用意していました。

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一方で、Smashing MagazineはFacebookの「いいね」ボタンのようなソーシャルボタンは、トラフィックを生み出すのに役に立たないと判断しました。代わりに、Facebookの「共有」ボタンを使ってトラフィックを増やすのに成功しています。

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Content Marketing Instituteの調査では、記事の投稿とソーシャルメディアは(ブログを除くと)一番人気のあるマーケティング方法で、B2Bマーケティングではそれぞれ79%、74%にのぼるそうです。

良いコンテンツを提供し、宣伝するには次のような方法が効果的でしょう。

  • クオリティの高いコンテンツを定期的にブログに公開する
  • 製品の本質を説明した、詳細なホワイトペーパーをユーザー向けに公開する
  • 対象のコンテンツや商品やサービスに関するビデオを作る
  • ユーザーの成功事例をケーススタディとして公開する

ツイッターは今もコンテンツマーケティングで一番人気のあるソーシャルメディアですが、2011年から2012年の間に使われたソーシャルメディアの増加率は次のような結果となっています。

  • YouTube: 47%増加
  • LinkedIn: 39%増加
  • Twitter: 35%増加
  • Facebook: 30%増加

4.大事なものは無料であげよう

どの会社でも、テンプレートファイルや仕事効率化のための様々なノウハウはあるものです。それをシェアしてみたらどうでしょう? Photoshopファイルやデザインテンプレート、ExcelシートやWordファイルなど、人によってはとても価値のあるものです。「実行する」ボタンを置いて電子書籍をダウンロードさせたり、サインアップしてもらうことでヒントや参考資料を提供したりといったことは、コンテンツを日常的にシェアするための良い方法でしょう。喜んでシェアできるようになれれば、長い目で見た時に必ずプラスになります。

5.ドリップコンテンツマーケティング

ドリップ コンテンツ マーケティングでは、Webサイトで問い合わせをしたユーザーに対して継続的にメールを送ります。このとき、ユーザーがあなたをその分野のプロフェッショナルだと認識できるように、一貫したコミュニケーションをとることが大切になります。プロとしてのアピールを継続的に行なうことで、ユーザーがその商品やサービスを必要としたときに、あなたの企業が真っ先に思い出されるようになることが目標です。この方法は、どのようなコンテンツが見込みのある問い合わせを増やし、売り上げにつながるかを理解する手助けになるでしょう。

6.最適化されたランディングページ

Webサイトの企画やデザインのうち、一番時間をかけるべきページはランディングページです。ランディングページはユーザーが最初に見るページで、商品やサービスの広告を効果的にアピールできる唯一のページです。もしこのページがしっかりと整理されていなければ、逆に売り上げを落とす原因にもなりかねません。

7.ビジュアルマーケティング

ビジュアル コンテンツはWebサイトの中でも特にユーザーが意識を向ける要素で、企業にとってはブランドを構築するためにとても大切なものです。データのビジュアル表現(チャートやグラフ、インフォグラフィックなど)は見る人に心地よさを与え、ユーザーは数分、数秒見ただけでも意味のある情報を受け取ることができます。そのためソーシャルメディアなどでシェアされるようなコンテンツには最適な要素になるでしょう。

8.理想的な顧客を惹き付けて、引き止める

Webサイトは情報中心にも、製品中心にも、その両方にもなりますが、ユーザーが求めていることをもとに、特徴や使うことのメリットをわかりやすく伝えることが、ユーザーとの関係を築くために大切になります。またメリットを伝いえることは、ユーザーが持っている次のような質問に答えることにもなるでしょう。

  • その商品やサービスはどのように役立つか?
  • その商品やサービスに付加価値はあるか?
  • その商品を試すことはできるか?
  • その商品やサービスの詳細情報はどこで見れるか?
  • その商品やサービスはどこで購入できるか?

特徴とそのメリットを別々に伝えることは、理想的な顧客を惹き付けるために重要です。ケーススタディなどはその良い例でしょう。特にメリットを伝えることは、企業がどのようにユーザーの生活の役に立つかを伝え、両者の間に人間的な繋がりを作ります。

9.尊敬と信頼を築く

Webサイトのコンバージョンレートを決めるのは、そのサイトの信頼性です。Webサイトが信用できて安全だと思われなければ、ユーザーはそこで個人情報を入力し、問い合わせやショッピングをしようとは思わないでしょう。信頼性を築くためには次のようなことをする必要があります。

  • ユーザーの声を掲載する
  • ケーススタディや顧客の成功例を掲載する
  • 商品やサービスについての情報を十分に提供する
  • 連絡先情報を掲載し、ユーザーが簡単にコンタクトを取れるよう工夫する
  • Webサイトのパーソナリティを表現し、人が実際にサービスを提供しているということを伝える

ユーザーの声や成功例などは、純粋に第3者の評価を掲載するようにしましょう。そうすることでユーザーに正しい情報を伝え、結果としてコンバージョンレートを増やすことにつながります。