• 「いいね!」で命は救えない – UNICEFキャンペーン

    「いいね!」で命は救えない。 “Likes don’t save lives.” UNICEFスウェーデンの新しいCM「Likes don’t save lives」がMarshableの記事で紹介されています。このCMでは、スラムに住むラヒムという病気の男の子が、自分がいなくなったら誰が弟の面倒を見るのかと問いかける一方、UNICEFスウェーデンが17万いいね!を獲得し、夏には20万いいね!に到達するだろうから将来を心配していないと言う、「いいね!」ボタンの意味を問う辛辣な内容です。 一般企業を始め多くのNPO/NGOまでFacebookの「いいね!」を獲得しようとマーケティング施策やキャンペーンを実施している中で、UNICEFはその効果に疑問を投げかけ、「いいね!で命は救えない。命を救うのは寄付である。」と鋭いメッセージを投げかけています。 この「Likes don’t save lives」シリーズには他にもレストランでの食事を「いいね!」で払おうとする男の話や、セーターを「いいね!」で買おうとする話等があり、「いいね!(続きを読む...)

    続きを読む
  • デザインへの理解度を測る3つの「R」:Recognition、Recall、Recounting

    「それ、ユーザーに伝わりますか?」 マーケティングやデザインチームの人間は、ユーザーがWebサイトやデザインのキーコンセプトを理解できるかといったことを常に気にしています。新しい用語、使用条件、プライバシーポリシー、製品ごとに異なるモデル、値段、そしてサービスパッケージといったもの全てを、ユーザーは本当に理解できているのでしょうか? ユーザーが何を理解できたのかを知りたいと思った時、まず「このサービスプランの違いについて、理解できましたか?」などと質問するような人はいないでしょう。実際に、何かを「理解していない」とユーザーが認めることはほとんど無いため、商品やデザインに関する知識を評価するような質問を使って、ユーザーの理解度を測る必要があります。 そのために、今回はユーザビリティテストで使われる3つの能力を測るテクニック、「認識力(Recognition)」、「記憶力(Recall)」、「表現力(Recounting)」を紹介します。 認識力:Recognition 認識力は、あるものを他のものと区別する能力です。測り方は、複数の選択肢から正解を選ばせる方法が一般的です。もしユーザーが(続きを読む...)

    続きを読む
  • 習慣から生まれるユーザー行動

    チャールズ・デュヒッグは「The Power of Habitsという著書の中で、習慣がどのように形作られ、また習慣を変えるのにどの程度の努力が必要かを説明しています。その中では、デューク大学で行なわれた2006もの研究が参照され、人が1日で行うことの40%は習慣であり、明確な目的をもって行なわれていないという結論を導き出しています。習慣は日常生活の様々な面に影響しており、それにはWebサイトを見たりアプリを使ったり、といったことも含まれています。習慣が与える影響を理解することは、ユーザーエクスペリエンスをデザインするのにも役に立つでしょう。 習慣のループ:The Habit Loop デュヒッグは習慣が形作られるプロセスを単純な「Habit Loop」というモデルで表しました。 合図(Cue)は特定の方法で反応するよう脳に働きかけます。 反応は行動(Routine)を伴います。これは肉体的、精神的、感情的な動きを表します。 行動を行なうことで報酬(Reward)が与えられ、脳は更なる報酬を求めてこの習慣を繰り返し行うようになります。 デジタルエクスペリエンスの習慣 ユーザーがWebサ(続きを読む...)

    続きを読む
  • ボストンマラソンの悲劇への反応

    2013年4月15日、ボストンマラソン開催中にゴール付近の歩道で2回の爆発が起こった事件を受け、Webでも様々な反応が起こりました。Huffington Postの記事によると、Twitterではプロモーションツイートの配信を止めて、代わりにハッシュタグ「#oneboston」の付いたツイートを配信しているとか。さらに、これを利用して何人かのユーザーがOne Fundという、マサチューセッツ州知事とボストン市長が事件の被害者救済のために設立した基金の広報を行なっているそうです。 Webから離れたところでは、平和を呼びかけるディスプレイやメッセージが増え続けています。ニューヨークでは次のようなディスプレイが設置されました。 今回の事件では8歳の男の子が命を落としたと聞き、子を持つ親として何とも言えない居た堪れなさを感じています。前述の写真にもあった、「It shouldn’t take a tragedy for us to come together」(お互いを思いあうのに、悲劇は必要ない)という言葉は、まさにその通り。感じたことを忘れずに、何が必要かしっかりと考えていきた(続きを読む...)

    続きを読む