誰でも古くなったガジェットを持っていることでしょう。押入れの奥にしまわれた古い携帯電話、カメラ、ノートパソコンなどなど。このような消費者向け電子機器は広く普及し、一般的なモバイルユーザーは携帯電話を2台持っているとさえ言われていますが、その内リサイクルされる割合はとても小さいそうです。Mashableの記事に、世界ではどのようなリサイクル方法があるのか紹介されていました。今回はその一部をご紹介します。
1.企業のリサイクルプログラムを利用する
多くのテクノロジー企業はリサイクルプログラムを実施しています。アメリカで実施されているものがほとんどですが、いくつかは日本でも利用できるようです。
- Appleリサイクルプログラム:古いApple製品を送付すると適切にリサイクルしてもらえます。もし価値のあるものだった場合、ギフトカードが送られてくることもあるそうです。
- BestBuyリサイクル:アメリカの家電量販店Best BuyはTV、コンピューターモニター、DVDプレーヤー、ビデオケーブルなど、ほとんど何でもリサイクルしてくれるそうです。
- Canonリサイクルプログラム:古いカメラやレンズ、プリンターや他の機器を送付することでリサイクルしてもらえます。Webサイトで製品を選択すると、Emailでリサイクルラベルが送付されてくる仕組みのようです。日本では業務機器のリサイクルが主に行なわれているようでした。
- Dellメールバックリサイクルプログラム:DellはFedExとパートナーを組んでいるため、便利に利用することができます。日本のリサイクルプログラムは個人向けコンピューターのリサイクルサービスに掲載されていました。
- Dysonリサイクル – WEEE:イギリスに住んでいる人は、Dysonに頼めば掃除機を引き取ってもらえます。送料もDysonが負担するため、無料でリサイクルできるそうです。
- Lenovoプロダクトリサイクルプログラム:LenovoではLenovo PC、Medion、IBM PC、lomega、LenovoEMCストレージ、そしてMedion TVなどのリサイクルを無料で行なっています。日本では家庭PC回収リサイクル・サービスで確認できます。
- LGリサイクルプログラム:LGのWebサイトでは近くでLG製品を回収してくれるお店を検索できたり、古い製品がどのようにリサイクルされているかといった詳細情報を見ることができます。日本でも家電やPCのリサイクルを行なっているようです。
- Motorolaリサイクル:モトローラではモバイルデバイスやアクセサリーなど全ての製品のリサイクルを受け付けています。いくつかの製品は修理されて、途上国で再利用されるものもあるそうです。
- Nintendoプロダクトリサイクル:現在ゲーム機はほとんどリサイクルされていないため、任天堂では無料の製品引取りプログラムを実施してゴミを最小限に減らすとともに、修理や部品の再加工などにより古いゲーム機のリサイクルを行なっています。現在回収プログラムを行なっているのは米国およびカナダのみのようです。
- HP Global Citizonship:HPでは全てのブランドの全ての製品を回収しており、インクを含めた製品のリサイクルを行なっています。日本での取り組みは製品リサイクルにて確認できます。
- Samsungリサイクルダイレクト:2013年5月時点で、Samsungは世界各国で合計276,458,977ポンド(約12万5千トン)もの製品をリサイクルしています。その他の詳細情報もWebサイトから確認することができます。日本でも家電・情報機器のリサイクルを行なっているそうです。
- Sonyエコトレード:Sonyでは全てのSony製品と、指定されたものに限りSony以外の製品をリサイクルのために回収しており、もし価値のある商品だった場合は次回のSony製品購入時に使えるクレジットがもらえるそうです。日本でもPCのリサイクルなどが行なわれているそうです。
2.NPOや公共の再利用プログラムを活用する
製品を分解して部品をリサイクルするのもすばらしいことですが、もしかしたらその古いガジェットを欲しがっている人が他にいるかもしれません。アメリカの例になりますが、いくつかのNPOなどでは古い携帯電話やその他の電子機器を修理して必要としている人に届けるサービスを提供しています。
- Call2Recycle:Call2Recycleは充電式乾電池と携帯電話を無料で回収、リサイクルするアメリカのプログラムです。
- Cell Phones for Soldiers:Cell Phones for SoldiersというNPOはアメリカの軍隊で働く人が無料で実家に電話を掛けられるよう支援している団体です。寄付された携帯電話によってプリペイド式のテレホンカードや他のデバイスを購入し、軍隊で働く人に提供しています。
- CTIA “Go Wireless, Go Green”:CTIAの「Go Wireless、Go Green」というWebサイトは、古いガジェットや新しく購入する電子機器について、どうすればもっと環境に配慮した使い方が出来るかといった情報を提供しています。
- National Coalition Against Domestic Violence:Cellular Recycleとパートナーシップを結んでいるNCADVにいらなくなった携帯電話を寄付することで、それらが修理・再利用されて家庭内暴力に苦しむ人のために使ってもらえるようになります。
- PCD Donate Option:NCADVと似ていますが、Personal Communication Devicesの「DONATE A PHONE CALL TO PROTECT」キャンペーンでは携帯電話を回収して修理・再利用し、家庭内暴力の被害者へ配布しています。
- U.S. Environmental Protection Agency Resources:EPAのWebサイトではガジェットをリサイクルする方法、回収場所や寄付する前に何をすべきかなど、電子機器の再利用に関する幅広い情報が公開されています。
- Verizon HopeLine:アメリカの通信事業社のVerizonによるHopeLineというプログラムでは、いらなくなった携帯電話を回収し、リサイクルや修理、再利用、または家庭内暴力の被害者を支援する団体への寄付を行なっています。
3.中古販売や下取りに出す
またアメリカでは中古販売や下取りをオンラインで行なうこともできるそうです。日本ではオークションサイト以外ではあまり見かけませんが、オンラインビジネスが成熟しているアメリカならではの方法ではないでしょうか。
- Gazelle:Gazelleは不用品の引取り、購入者とのマッチングを行なってくれるマーケットプレースで、いらなくなったデバイスをほとんどゴミを出さない方法で再利用してくれます。
- Glyde:Glydeは様々なデバイスの中古品を購入・販売を行なうことが出来るサイトで、他サイトとの価格比較ができるのが特徴です。
- Amazon Trade-In Program:アマゾンのトレードインプログラムは指定された電子機器、DVD、本、またはその他のデバイスをアマゾンのギフトカードと交換できるプログラムです。
4.DIYで他のものに作り直す
最後に紹介するのはRepurposing:他のモノに作り変える、という方法です。古いガジェットはいつでも新しい命を吹き込み、ランプの土台や写真立て、2台目のPCモニターなどに作り変えることができます。DIY精神にあふれた工作テクニックをご紹介します。